現役生活保護受給者のえー氏です。
先日、転居指導を受けて引っ越しをしました。
今回は生活保護の転居指導の流れをご紹介します。
目次
転居指導の流れ
- STEP.1転居の許可をもらう
- STEP.2物件を探す
- STEP.3審査を通す
- STEP.4引っ越し業者の見積もりをとる
- STEP.5市役所のOKをもらってお金を受け取る
- STEP.6実際に引っ越し引っ越し後、ケースワーカーによる家庭訪問があります
転居の許可をもらう
生活保護受給者が引っ越しをするにはケースワーカーから転居の許可をもらわないと、
市役所から引っ越し代金を出してもらえません。
許可が出ない場合は自分でお金を貯めて引っ越しをする必要があります。
転居の許可が出る条件はいくつかあり、
- 家賃が住宅扶助を上回ってる
- 今の物件では体調が良くならない
などの条件があります。
多くの場合は家賃が高い場合です。
筆者も住宅扶助を上回っていたので、申請の段階で引っ越しが必要と言われていました。
出してもらえる費用と出してもらえない費用がある
市役所によって違いあるので一概には言えませんが、
転居指導には出してもらえる費用と出してもらえない費用があります。
出してもらえる費用
- 敷金・礼金
- 保証会社利用料金
- 仲介手数料
- 前家賃
- 火災保険代
礼金は出してくれるところと出してくれない市役所があるようです。
前家賃も同様で、もし出してくれる場合は翌月の住宅扶助が出ないので注意しましょう。
出してもらえない費用
- 鍵交換費用
- 部屋クリーニング代
- 火災保険以外の保険代
- 安心保証パックなどのプラスアルファ
物件の契約に必ずしも必要ではない費用は出してもらえません。
もしどうしても必要な場合は自分でお金を用意しましょう。
部屋を探す
転居の許可が出たら実際に部屋を探していきます。
基本的には生活保護受給者もネットで部屋を見て、
不動産屋さんに問い合わせをするのが基本的な流れになります。
問い合わせの際はあらかじめ生活保護受給者であることを伝えておきましょう。
(物件によって大家さんNG、紹介NGの物件が決まっているため)
なかなか部屋が見つからない
実際に部屋を探して見て、生活保護受給者の部屋探しは大変です。
感覚としては、
- 大家さんNG 5割
- 保証会社の審査落ち 4割
- 物件が希望に合わない 1割
最低限の希望で探すと、築年数がめちゃくちゃ古かったり、
間取りが特殊すぎる物件も多いです。
基本的に住宅扶助の範囲内であれば市役所がお金を出してくれますので、
贅沢すぎない希望をつけて探した方がいいです。
条件の範囲内で不動産屋さんが探してくれます。
部屋を見つけるためのポイント
生活保護受給者がいい部屋を見つけるためのポイントは、
- 話しやすい不動産屋さんを見つける
- 生活保護受給者でも相談に乗ってくれる管理会社・大家さんを見つける
- ネットに載ってない物件を紹介してもらう
生活保護受給者の物件探しは、不動産屋さんの担当の人によってかなり変わります。
筆者も何社か回って気さくでなんでも相談乗ってくれる営業さんに当たったのが、
物件探しが成功した大きなポイントだと思っています。
最終的にはネットに載ってない、超優良物件を紹介してくれました。
この物件は上記の不動産屋さんが管理している物件で、
生活保護受給者でもものすごい丁寧に親身に相談に乗ってくれたのがありがたかったですね。
家賃が収まっているとはいえ、間取りが1LDKなので、
受給者一人でこんないいとこ住んでいいのかと思っています。
(あとで聞いたら前の入居者も生活保護受給者とのことでした)
部屋が見つかったら賃貸審査を通す
部屋が見つかったら賃貸審査を通す必要があります。
審査は大きく3つあり、
- 不動産屋さんの審査
- 保証会社の審査
- 大家さん・管理会社の審査
不動産屋さんの審査は部屋を紹介してくれてる時点でクリアしてるので問題なし。
最大の難関は保証会社の審査。
保証会社の審査さえクリアすればほぼクリアです。
大家さん・管理会社の審査は、保証会社をクリアした後に
実際に借りる人の人柄や情報をみて、部屋を貸すかを判断します。
多くの場合は保証会社の審査が通っていればクリアできますが、
やはり生活保護受給者に部屋を貸すことに抵抗がある大家さんが多いのも事実。
(一方で市役所から家賃が入ることから好意的な大家さんもいます)
ポイントは生活保護の受給理由。
精神的な病気があると大家さんの審査で落ちることが多いようです。
ちなみに筆者は自己破産、うつ病、生活保護受給者と部屋を借りるのには最難関の条件ばかり。
それでも不動産屋さんの協力のおかげで無事部屋を借りることができたので、
やはり不動産屋さん、担当さんの見極めが大事だと思います。
引っ越し業者の見積もりを3社取る
部屋を借りることができたら、引っ越し業者の見積もりをとります。
見積もりは3社からとって、一番安い引っ越し業社をつかいます。
ちなみに部屋の契約とは別に引っ越しのお金を市役所が出してくれますので安心してください。
部屋と引っ越し業者の見積もりをケースワーカーに見せる
部屋の初期費用の見積もり、引っ越し業社3社の見積もりをとったら実際にケースワーカーに見せます。
早ければ1週間くらいで引っ越しのお金を出してくれます。
ケースワーカーからお金の受け取り・振込をしてもらう
見積もりを元に引っ越しのゴーサインが出れば、市役所からお金を出してもらえます。
市役所によってお金を受給者にまとめて渡して本人に振り込んでもらったり、
市役所から直接不動産業者や引っ越し業者に振り込んでもらうパターンがあるようです。
ちなみに筆者は前者でしたが、基本的には後者が多いようです。
受給者が自分で振込をする場合、
- 領収書or振込の明細書
- 賃貸契約書
などを後日提出します。
市役所から出してもらえるお金の上限は決まっている
これまで市役所が引っ越し代金を出してくれると散々書いてきましたが、
市役所から出してもらえるお金には上限があります。
地域や管轄の市役所によって違いがあるようですが、
20〜25万円の間に収まるようです。
ちなみに筆者は24万円くらいでした。
足りない分は自分で用意する必要があるので、
引っ越しをする2ヶ月前くらいから少し手元にお金を残しておきましょう。
筆者の場合、2万円くらいオーバーしてしまったのであらかじめ残しておいたお金から出しました。
実際に引っ越し
お金を支払ったら実際に引っ越し。
後日ケースワーカーが見に来るまでに片付けておきましょう。
後日ケースワーカーが家を見にくる
転居後にケースワーカーが部屋を見にきます。
見にくるケースワーカーはもともと住んでた場所のケースワーカー。
つまり引っ越しの相談をしていた今までのケースワーカーです。
新しい住所のケースワーカーがいきなり来るわけではないので安心してください。
まとめ:転居指導は前向きにとらえよう!
今住んでいるところから引っ越すのは正直面倒ですよね。
病気などで辛いのに引っ越しなんてかなりしんどいことだと思います。
しかし生活保護を受けている以上、転居指導が入れば従う必要があります。
ですが、お金を出してもらって新しい部屋・環境に住むことができると前向きに考えればどうでしょう?
引っ越しの手間はありますが、
新しい部屋に住むこと、インテリアを整えることは楽しくもあると思います。
転居指導は新生活ができると前向きにとらえれば、物件探しもはかどります。
つらいことではなく楽しみなことに目をむけて、
新生活を始めてみてはどうでしょうか?
以上、生活保護の転居指導の流れ・内容まとめでした。